2022.05.14
コラム
『スタッフ通信』Vol.5 ~音響~

第6弾プロジェクトから劇団に入団し、音楽制作を担当したトトと申します。

音楽制作はほぼ未経験に近い状態でしたが、DTM(パソコンの音楽制作ソフト)を少しだけいじったことがあり、劇団の先輩から「一緒にやってみないか」と声をかけていただいたことがきっかけでした。

▲DTMソフトの画面。パソコンで自由に音楽を作ることができます。


やってみたら、そのおもしろさにのめり込んでしまいました。

音楽は、基本的には劇団で購入した音源を使用するのですが、ダンスや脚本に合わせて尺を変更したり、ブリッジ(短い間奏)を作り曲をつなげたり、芝居のBGMを新規作成したり、「叫び声」「拍手」などの効果音を劇団員の生声を録音して作ったりと、最終的に大小合わせて40近くの音を編集しました。(もちろん、ボツになったものも多くあります)

何度も何度も修正を重ねても自分でどうしても納得がいかず、気づいたら朝方になってしまっていることもしばしばありました。例えば、主役のバーナムが「変わり者」のオーディションをするシーンのBGMを新規制作したのですが、特にここは悩み抜き、数十回作り直しをしました。「変わり者」が次々に出てくる奇妙な雰囲気でありながら、少しコミカルな笑いを誘うアップなリズム、バーナムが次第に「これはいける!」と、不安から確信に変わる心情の変化をテンポや曲調で表現すること、既出の曲目の要素を少しずつ入れていくことなどに、自分なりにこだわりを持ちながら制作を続けました。案を作り、会場で尺や内容の修正指示を受け、さらに修正を加える、といった作業を繰り返しました。
音楽の出来映えは素人レベルですが、ディレクターやプロデューサー、歌い手の皆さんからは、そんな私にも常に温かいフィードバックや励ましをいただき、次へのエネルギー源となりました。「トトさん、この曲の歌い出しが拾いにくいので、きっかけとなる音を加えてくれない?」などと歌い手から頼ってもらえた時は本当に嬉しい気持ちになりました。

本番前にはプロの音響の先生が参画し、曲作りについてのアドバイスをいただくこともできました。夢中になってのめり込んでいると、成長のチャンスも得ることができます。

▲音響の先生の音楽スタジオでの確認作業


きっかけをくださりDTMを改めて教えてくださった劇団の先輩をはじめ、素人の音楽制作を温かく受け入れてくださった皆様に、感謝しかありません。
今後も少しずつではありますが、学びながら継続していきたいと思っています。音楽制作にご興味のある方、一緒にやってみませんか?

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