2022.12.17
コラム
『スタッフ通信』Vol.13 ~映像~

こんにちは。広報担当の、ぐっち(野口)です。

今回の第7弾公演「Frozen II」でも、引き続きホームページや掲示物等の広報ビジュアル制作を担当しています。

さて、「Frozen II」では新たな試みとして、白紗幕を使った映像投影を行う予定です(白紗幕制作については、前回のコラムをご覧ください)。
ストーリーの性質上、魔法の表現が頻繁に登場するため、キャストの演技だけでは表現が難しい演出を視覚的に補完しようという狙いがあります。中でもElsaの歌う楽曲では、映像表現が大きな見せ場となります。

9月に行った「Frozen Song Festival」では、中間発表的に、制作途中の映像を一部投影しました。
Elsaの楽曲「Show Yourself」の1番に登場するAhtohallanの氷河と、氷の洞窟内部、そしてエレメントが光り輝くシーンです。

Ahtohallanの氷河の入り口(Bメロ)

氷の洞窟内部(サビ)

「声」と同時に光り輝く4つのエレメント(サビ終わり)

こちらの映像制作にあたっては、ディズニー公式が出している下記の映像を参考にしています。

映像はまだ絶賛制作中となりますが、ここでは制作過程を一部お見せしたいと思います。

まず、冒頭の氷河の入り口については、一枚絵(静止画)に雪のエフェクトを加えて少しずつズームインするようにしました。

こちらは手描きのイラストです

次に、Elsaが洞窟の内部を進んでいくシーンです。ここに関しては、イラストを横にスライドさせるだけでは味気ないと感じたので、3Dモデルを使用しています。
Blenderという3DCGソフトを使い、洞窟内部にカメラを配置して横に進んでいくようなカメラワークの映像を作りました。プロジェクターで投影することを考慮すると、あまり暗すぎても見えなくなってしまうので、氷の質感と「洞窟感」を両立させるために試行錯誤しました。
今見返してみると、少しツヤツヤさせすぎたかもしれません…。

Blenderでの制作過程

実際にできあがった映像

最後に、1番のサビのラストでElsaを洞窟の深部へと誘う「声」と4つのエレメントのシーン。こちらはAfter Effectsというソフトで制作しています。
この場面は、ディズニーの映画本編では氷の中にぼんやりと光が浮かび上がり、奥の方へと消えていくという流れですが、舞台上での見えやすさと演者の動きを考慮し、何もない空間にエレメントの光が現れて下手方向に飛んでいくという演出にしています。

こちらも、エレメントの色を強調しすぎるとプロジェクターの性質上暗く見えてしまうため、光り加減を調整しながら制作しました。ただ、実際に投影してみると思ったよりも輝度が高く、ちょっと光らせすぎたなと思いました(笑)

After Effectsでの制作過程

実際にできあがった映像

こういった映像表現で、「Frozen II」の幻想的な魔法の世界をより一層魅力的に見せられるよう、鋭意制作中です。

2023年の本公演では、この曲の他にも様々な場面で映像演出を取り入れる予定です。お楽しみに!

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